【BI技術者認定試験対策】細胞の「命の回数券」!「テロメア」を攻略
細胞が分裂できる回数には限界があります。その回数を司るカウントダウンタイマーの役割を果たしている、染色体の「端っこ」の構造について整理しましょう。
1. 問題:細胞分裂の回数に関わる染色体端部
【 問題 】 真核生物の線状染色体の両末端に存在し、細胞分裂ごとに少しずつ短くなることから、細胞の寿命(分裂回数の限界)を決定する構造(命の回数券)を何と呼ぶでしょうか?
① セントロメア ② テロメア ③ キアズマ ④ キネトコア
2. 正解:染色体末端の構造に関する正解
正解: ② テロメア
3. 解説:コピーするたびに短くなる「糊代(のりしろ)」
DNAポリメラーゼという酵素がDNAをコピーする際、そのメカニズム上の制約(末端複製問題)により、どうしても一番端っこの配列を最後までコピーすることができません。
★ 大切なデータを守るクッション:染色体の端に「TTAGGG」といった特定の短い配列が何度も繰り返す「テロメア」という糊代を作っておくことで、コピーのたびに削られても、重要な遺伝子本体(プログラム)が傷つかないよう保護しています。
★ 限界(ヘイフリック限界):分裂を重ねてテロメアが限界まで短くなると、細胞はそれ以上分裂できなくなり(細胞老化)、やがて寿命を迎えます。
※なお、生殖細胞やがん細胞では「テロメラーゼ」という酵素が働き、このテロメアを自動で伸ばして無限に分裂できるようになります。
1. 試験のポイント: 「染色体の両端にある」「細胞分裂の回数(寿命)に関係する」というキーワードが出たら、100%「テロメア」が正解です。選択肢①の「セントロメア」は染色体の「中央(くびれ部分)」を指すため、名前が非常に似ていて引っかけ問題の定番となっています。端(テロ)と中央(セントロ)を明確に区別しましょう。
2. バイオインフォの視点: 次世代シークエンサー(NGS)のデータからテロメアの長さを推定する「TelSeq」などのバイオインフォマティクスツールが存在します。がんゲノム解析では、がん細胞がテロメラーゼを活性化させてテロメア長を維持しているケースが多いため、正常組織のシーケンスデータとがん組織のデータを比較し、テロメアの配列(TTAGGGのリピート数)のカウント数を統計的に処理して、がんの進行度や悪性度を予測する解析が行われています。
4. まとめ
「細胞分裂の回数制限に関わる染色体の両端=テロメア」です。システム開発で言えば、体験版ソフトウェアの「残り起動可能回数」を記録しているカウンターのようなものであり、大事なコアデータ(遺伝子)の末端を物理的にガードする見事なバッファ領域ですね!